「うちの3歳になる子供が、保育園の先生や祖母に対して話す最後に「続きはWEBで」って話すようになってきて、どこで覚えたんだろうと末恐ろしさを感じている」
こういう書き込みを見ると、そんな子供本当にいるの?と疑いたくなる気持ちが湧いてきます。
なかには「嘘松!」と断定して、投稿者を嘘つき呼ばわりしてしまう輩も見受けられます。
今回は、子供を出しに使って書き込みしてしまうメカニズムと、子供を出しに使った投稿に「嘘松!」と断罪したくなるメカニズムについて分析していきます。
子供自慢をしたがる大人が多い理由

TwitterなどのSNSに限らず、子供自慢をしたがる親はいつの時代にも存在しています。
豊臣秀吉の妻「淀君」もその一人ではないでしょうか。
秀吉の忘れ形見である「豊臣秀頼」を担ぎあげて、後生大事に育てあげようとする姿は、自分では成し遂げられない何かを託そうとする姿勢にも見られます。
時代を超えて、子供自慢をしたがる人間の本性に迫ります。
子供を使って優位に立ちたい
子供自慢を繰り返す親の特徴として、他人に対して優位に立ちたいという気持ちがあげられます。
自分自身が子供の頃から、他人に対して優位に立ち、そのことで評価されてきていたならば、自分の子育ての優位性を示すために自慢したがる気持ちもわからなくもありません。
他の子供が優れた成果を出し、優位に立たれると途端に機嫌が悪くなる親は、その傾向が強いと思われます。
自分自身に自信がない
逆に自分自身に自信がない親は、子供を使って自分自身の承認欲求を満たそうとする傾向があります。
子供を自慢し、称賛のコメントが集まることで、自分のコンプレックスや悩みを解消できると勘違いをしているのでしょう。
子供は子供、自分は自分と思えていない親に多い傾向があるかもしれません。
夫婦関係、家族関係が不和
もしかしたら、夫婦関係や家族関係が上手くいっていないという場合も考えられます。
身近な人間関係が上手くいかずにストレスが溜まっていると、何かのはけ口を求めてしまいます。
その一つの方法が、子供自慢です。
子供自慢をすることで、家族関係が上手くいっていることをアピールし、周囲から賞賛の声を受けてストレスを発散しているのでしょう。
SNSなどで子供自慢を書き込む理由
子供自慢を書き込む理由として、真偽がわかりにくく、特定されにくいと考える方が多いのではないでしょうか。
匿名で投稿しており、なおかつ自分自身のことではないので、バレないだろうとの思いから投稿してしまうのだと考えます。
本当に子供のやったことかどうか、嘘だと断定するような証拠も見つけにくいため、軽い気持ちでやってしまうのではないでしょうか。
たびたび目にする天才キッズ

子供を取り上げると視聴率がとれることもあるのか、テレビなどでたびたび天才キッズが取り上げられます。
運動神経が驚くほど良い子供や、記憶力が凄かったり、芸術性の高いものを創ったり。
また、将棋の藤井聡太六冠や、子役のころから活躍する俳優などを見て、ああいう子供に育てたいと憧れる親も多いでしょう。
一方で、子供のころから評価される姿を見て、苦虫を噛むような気持ちになる大人も少なくありません。
粗さがしをして嘘松と断定したがる大人たち

このような背景のなかで、子供の所業に対して「嘘松!」と断定したがる大人も数多く見受けられます。
子供のしたことなんだから、軽く受け流せばいいのにと思うかもしれませんが、そうもできない心理にある大人もいるのです。
粗さがしをしてでも嘘松と断定したがる大人の心理について考察します。
自分以下の存在がいると安心する
自分自身に自信を持てていない大人は、自分よりも優れた人が現れると心中穏やかではなくなります。
嘘松と断定し、天才キッズのような事実はなかったと証明することで、自分よりも下の人間がいると主張しようとします。
子供とはいえ、自分以下の存在がいると安心し、心が落ち着くのです。
ストレスを発散したい
仕事やプライベートでストレスが溜まっていると、相手に罪はなかったとしても、ストレス発散のために言いがかりをつけたくなる場合があります。
子供をつかって嘘をついたと指摘することで、気分をスカッとさせたいのでしょう。
子供の成功を認めたくない
自分よりも年下の子供の成功を認めたくないと考える大人も多くいます。
人が成功し、称賛の声を浴びている姿に、歯がゆい気持ちを持ち、足を引っ張るように「嘘松」断定したくなるのでしょう。
鬼の首をとったように、嘘松と思えるような証拠を見つけると、次々と指摘して貶めようとする場合があります。
まとめ
ここまで、子供を使った自慢話の投稿について、なぜ書きたくなるのか、そして、なぜ嘘松と断定したくなるのか、メカニズムについて考察しました。
自慢話を書く方も、嘘松と断定したがる方も、根っこにあるのはコンプレックスやストレスです。
もし、このような投稿が増えているのであれば、それぞれ個人の問題というよりは、ストレスなどを溜め込みやすい社会に課題があるのかもしれません。